普通列車と機動戦士
妻子をヨメ実家に預けて遊びまくる一週間も佳境を迎えた。今日の目的は東静岡駅前で首だけを動かし、湯気を出すあの機動戦士である。前回お台場にも見に行ったが、彼とはタイミングがうまく合う感じがする。
さぁ、静岡までどうやっていこうかと普通に運賃を調べてみると、意外と高い!京都から片道9,950円、ぷらっとこだまでも7,400円というではないか。竜王のアウトレットで散財した(というほどでもないが)自分にはなかなか厳しい金額である。機動戦士さんには悪いが、君にそこまで金をつっこむ余裕はない。かといって、普通運賃でも5,460円である。…ん?思い出した。青春18きっぷというやつがあるではないか。有効期間は9/10まで。しかしこのときすでに9/8である。金券ショップにも行ってみたが、もうなかった。残る可能性は、ヤフオクで手渡し取引しかない。探した。京都駅での手渡し3,500円と、高槻駅での手渡し2,000円。後者を選び、即決で落札。このときすでに9/8 22:30を回っていた。翌9/9の16時に高槻駅で無事にきっぷを入手し、タイムスケジュールの調整に入った。おおざっぱに言うと、朝の7時に家を出て、昼13時に東静岡に着く。夕方17時半に東静岡を出れば、日付が変わる前に家につける。何とかなりそうだ。
実際に乗った列車は以下の通り。
駅 | 着時刻 | 発時刻 | 車両情報 | 備考 |
---|---|---|---|---|
おごと温泉 | -- | 0655 | 113系、各駅停車 | 立ちっぱなし。朝から通勤・通学お疲れ様。 |
山科 | 0711 | 0713 | 223系、新快速 | 野洲まで座れず。東ゆきも人が多いんだと初体験。 |
米原 | 0759 | 0804 | 373系、各駅停車 | 座れた。特急にも使われる車両らしく、ちょっと豪華。 |
大垣 | 0838 | 0842 | 313系0番台かな?快速 | 座れた。結果としては、一本あとの豊橋ゆきに乗っても同じだった。 |
名古屋 | 0917 | 0927 | 313系0番台かな?快速 | 座れた。7分遅れで入線。待っている間にお茶が買えたのでよしとしよう。 |
豊橋 | 1019 | 1041 | 211系かな?各駅停車 | 座れた。本日発のロングシート車両。待っている間に、売店で買ったメンチカツサンドを頂く。 |
浜松 | 1115 | 1129 | 211系かな?各駅停車 | 座れた。またロングシート。冷房が少しきつい。 |
東静岡 | 1245 | -- | ようやく到着 |
駅のホームからも機動戦士がちらりと見える。
なるほど、あっちに行けばいいんだなと、妙に綺麗で広い駅の北口へすこし早足で歩いた。ムービングウォークまで設置されているけれど、通勤時間は混雑するんだろうか?スッカスカである。
駅から出ればもうすぐそこが会場。しかしお腹がすいたのでまずは腹ごしらえ。浜松餃子と肉巻きおにぎりを頂いた。食べながら見る。お台場にいたときより、マーキングが増えているような気がする。
食べていると13時になった。アナウンスによると、何やら毎正時にイベントがあるらしい。食べながら見る。あ、首が動いて湯気が出た。
とまぁ、機動戦士を右から、左から、前から、後ろから、あと真下からジロジロと見たんだけれども、これだけでは当然限界がある。会場内に「ホビーミュージアム」なる建物があったので、入ってみた。入場料は600円。プラモデル50年の歴史が展示してあったのだが、その中でもっとも私の目を引いたのが、コレだ。
いったい誰が買うんだ。真剣にそう思った。あと、この会場に立つ機動戦士さんの組み立て風景を表現したジオラマも。
うん、雰囲気出てますね。
このあと、会場内の飲食コーナーに、ラーメン王・石神さんプロデュースの「お台場ラーメンPARK」とやらが出張ってきていたので、その中から富山ブラック「麺家いろは」を選んで食べた。見た目の黒さには似合わない、意外とあっさりとした風味の中に、魚介ダシの存在がしっかりと感じられる。うん、まぁ美味しい。ただ、わざわざ富山まで行ってこれだったらちょっとしょんぼりしたかもしれない。しょせん出店なので、割り引いて考える必要はあるが。
そんなこんなで14時半過ぎには会場を後にした。帰りの電車は以下の通り。全部座れてよかったよかった。
駅 | 着時刻 | 発時刻 | 車両情報 | 備考 |
---|---|---|---|---|
東静岡 | -- | 1446 | 211系かな?各駅停車 | 座れた。次の浜松ゆきに乗ろうとも思ったが、静岡から快速か何かがあればと思ってとりあえず乗った。 |
静岡 | 1451 | 1503 | 313系2000番台、各駅停車 | 座れた。浜松までは各駅停車しかない。ロングシートの向かい側に座った女の子が化粧でどんどん化けていった。 |
浜松 | 1612 | 1620 | 117系かな?各駅停車 | 座れた。クロスシート、後ろ向き。 |
豊橋 | 1652 | 1701 | 313系5000番台、新快速 | 座れた。みんな猛烈にダッシュするのでつられて走ったが、負けはしない。 |
米原 | 1910 | 1919 | 223系、新快速 | 座れた。やはり乗り慣れた車両は落ち着くが、313系の新快速の方がしっとりとした乗り心地だ。 |
京都 | 2012 | 2025 | 113系、各駅停車 | 座れた。朝乗ったのと同じ車両のような気がする。 |
おごと温泉 | 2046 | -- | お疲れ様でした。 |
この長旅を支えてくれたのは、北方謙三「三国志」文庫版の2巻から4巻。物語の主役はほとんどずっと呂布だった。家に帰って風呂と食事の準備(温めるだけ)をしつつテレビをつけたら、中国のテレビドラマ「三国志」をやってて噴いた。馬良が劉備を諫めていたから、ああ、夷陵かとすぐ分かる。惚けている様子も出て、留守番の孔明には陣立てを批判され、その危惧通り焼かれて大敗、追撃は八陣図によって阻むものの、夢枕に関羽と張飛が立って失意の内に死ぬところまで。三国志演義の教科書通りだ。変にひねってなくて、分かりやすくて良い。
旅の感想としては、静岡までなら別につらくも何ともない、というところ。どの列車も意外と乗客が多く、桃鉄で東海道線が青い駅ばかりなのもうなずける、と思ってしまった。今度は中央本線にも乗ってみようかな。だいぶ先になりそうだけど。