怠慢と言うほかない

日本の至る所に、110歳を超えるご老人が生きていることになっているという話。神戸では125歳?まぁ震災のせいで散り散りになってしまったせいもあろう。
それでも、行政がこれらの方々について一貫して生きているという取扱をしていたというのなら、まだ分かる。「日本最高齢の方より年上の方がいる」という矛盾が発生するということは、書類上生きていることになっているけれど、生きているとは取り扱わない、つまり「書類が間違っている」という判断をどこかで下しているということ。
じゃあ、書類が間違っているという判断の根拠は何なのか?
根拠があるなら、「職権による消除」をすべきだろうし、根拠がないなら生きていると見なさざるを得ないはず。公式な記録としては何が正しいのか、これではさっぱり分からない。役所ってのは法令に則って、根拠に基づいて仕事をしていないといけない。法令や根拠にこだわるせいで処理が遅いというのは役所仕事の性質上やむを得ないとも思うが、その根拠もいい加減なままに処理をしたりしなかったりというのでは、そんな役所には存在意義がない。いい加減な申請に基づいて他人の印鑑登録をしてしまったり、住民票を勝手に移されたりしたらたまったもんじゃない…が、ちょっと怖い人のふりをしてみたら行けそうな気がする。むろん私のような、見た目も大人しい根っからの善人には無理だが。
「職務」じゃなく「職権」という部分に問題があるのかも知れない。「職権により取り消すことができる」というのでは、ほったらかしにすることもできる。住民にはサービスを受ける権利があるので、それを行政の側から抹消するには慎重を期す必要があるのも事実だが、一方では死んでいるものと扱い、一方では生きているものと扱うわけにはいかない。きっちりと線を引いて欲しいところだ。