銀メダル

いや、キム・ヨナはノーミスで、真央ちゃんは少なくとも1つジャンプを飛び損ね、1つ着地が乱れたわけやし、SPでの得点差もあるからヨナが金メダルを取ることには異を唱えるつもりはない。
でもあの採点はいったい何?
というのは、ヨナと真央ちゃんの差についてではなく、ヨナの得点の伸び方。異常やと思う。これまで、ヨナのフリー最高得点は133.95点。2007年11月以降、12大会(優勝10回、2位・3位各1回)の平均を出しても、125.12点。これがどういうわけか、今回は150.06点取れたらしい。平均スコアからすれば約20%、過去最高スコアからしても12%以上の伸び率。受験の時にお世話になった「偏差値」を使うと、ここ3年のヨナ平均を50とした場合に、今回のヨナはなんと73.9!全選手の平均を50としているわけちゃうで。今回も加えて過去13戦で11勝したヨナ自身の平均点を偏差値50として算出したもの。まぁ、偏差値を扱うには母集団が少なすぎるのは分かってるけど、これがいかに突出した異常な数字かを示してみたつもり。
自己ベスト更新とか世界最高得点とか言うてるけど、そんな短期間に同じ人間がどんどん上手くなるわけがない。まして、もともと世界トップクラスの力を持っていた選手に、伸びしろなんてそうそう残されてはいないはず。12%の伸びとは、男子100mのタイムなら8秒5台を出し、マラソンなら1時間50分を切るという率。…と、タイム競技を引き合いに出すのはインチキやけど。
素人目にも見える部分で言えば、「高難度・高得点の技を増やす」「ミスを減らす」ことで得点は伸びる。しかしヨナの構成が以前と大きく変わったという話は聞かんし、これまでの大会でもほぼノーミスで勝っているんやから減点材料は元々ない。とすると、私ら素人には全く分からんけど、審査員には分かる何かが全く違うんやろか?「あなたには分からないかも知れないが、私たちには全く違って見える」と言い張るのは、「あなたには悪霊が取り憑いてる、私には分かる」と脅す悪徳霊能力者と同じやないか。まさか、法外な金銭を取得しているところまで同じではないやろけど…。
せっかく素晴らしい演技やったのに、何か白けるなぁ。