○肉○食

今日のお昼、自転車屋の帰りに、何を食べようかな〜と迷って決めかねていた。軽快に走るようになった自転車にまたがり、東大路を南下しているとふと目に止まったのがさとのや、文学部の学友たちの思い出の店である。焼肉定食780円だというのでつい吸い寄せられてしまい、急ブレーキでお店の中へ。
ガラガラかと思いきや、2グループほどいる。何やら焼きながら談笑しているようだ。10年前と変わらず脂分たっぷり、肌つやのいい主人に「すぐできますか」と聞くと、「ええ、すぐですよ」と愛想の良いお返事。
テーブル席は埋まっていたので、靴を脱いで座敷へ。これぞ焼肉屋、というべき匂いが充満している中、あまり変わらぬ店の中を見回していると、主人はコンロに火を点け、網を置き、生の肉を150gほど出してくれた。ピーク時には解凍が間に合わず固いままの肉が出てきたりもする店だが、さすがに昼にはそれはなかった。たぶん、前の晩に解凍した肉なのだろう。定食と言うからてっきり調理したものが出てくるのだと思っていたが、焼きたて熱々の肉が食べられる方が嬉しいに決まっている。味噌汁とご飯、冷たいお茶にキムチ。十分すぎる内容だ。さらに
「兄さん、ご飯はおかわり自由ですから」
いや、さすがに昼からおかわりはしない。
肉は相変わらずのさとのやクォリティ。焼いて、食べる。特別に美味いとか、柔らかいと言うことはないが、いわゆるチェーンの焼肉屋よりはちゃんとした肉だ。焼いて、食べる。部位はバラとカルビのようだ。焼いて、食べる。久しく焼肉を食べていなかったので、ちょっと嬉しい。夜に一人焼肉だと少し寂しいし恥ずかしい部分もあるが、昼なら大丈夫だ。焼いて、食べる。注文して出てくるまでも非常に早いし、これから時々来てみてもいいかもしれない。
口臭はともかく、服の焼肉臭をどう解決するかがちょっと問題だが。