琵琶湖西岸断層帯の再評価

さすが京都新聞、詳しい記事。

琵琶湖西岸断層帯、南北別に分析 地震調査委 北部で最大3%確率

 政府の地震調査委員会は27日、滋賀県・琵琶湖西岸断層帯での地震の発生確率を見直した。初めて断層帯を南北別に分析し、今後30年以内の発生確率を北部で最小1%、最大3%と国内の活断層帯で高いグループに位置づけた。南部でほぼゼロとしたが、並走する三方・花折断層帯との関係が詳しく分かっておらず、調査会は「引き続き注意が必要なことに変わりはない」としている。
 琵琶湖西岸断層帯の発生確率は2003年に公表していたが、その後の調査で新たなデータが得られ、南北に分けて再評価した。
 断層帯北部は高島市・旧マキノ町から旧高島町にわたる23キロ。平均で1000年から2800年間隔で活動した可能性があるが、最近の活動時期があいまいで、活動の経過年月を考慮しない手法で発生確率を計算した。仮に03年と同じ手法で計算すると、確率は3〜20%になるという。前回の南北一体による確率は0.09〜9%だった。
 地震の規模はマグニチュード7.1程度と推定され断層西側が東側に対し2〜5メートル隆起するとみられる。
 一方、旧高島町から大津市にかけて38キロ延びる南部の断層帯琵琶湖大橋付近での地層調査や史料から、宇治橋が倒壊するなど京都や滋賀で大きな被害を与えた1185年の地震が最新の活動時期の可能性が高いことが判明。平均活動間隔4500〜6000年で試算すると確率はほぼゼロとなった。
 しかし京都大や東京大の06年の調査で琵琶湖西岸断層帯の一部が花折断層帯高島市京都市)を越え丹波山地の地下深くまで続くことが推定されており、連動して活動する可能性もある。断層帯が南北一体で活動することも考えられ、文科省の長谷川裕之地震調査研究企画官は「花折断層帯以外にも周囲には断層が多くあり、建物の耐震化など防災対策を進めてほしい」としている。
 【琵琶湖西岸断層帯】 高島市・旧マキノ町の知内断層から大津市膳所断層にかけて計9つの断層で構成される。全長59キロ。比叡山・比良山系の東側をほぼ南北に並んでいる。

ふむふむ。2003年の評価では、琵琶湖西岸断層帯を一続きのものとみて、30年以内に震度6弱以上の地震が発生する確率は最大で9%と予想されていた。この確率は、阪神・淡路大震災を引き起こした野島断層で当時予想されていた確率と同等(むしろやや高い)であり、兵庫県出身者としては無視できる数字ではなかった。
しかし今回の調査で、我が家の近くを通る南部における発生確率はほぼゼロであり、我が家より20km北〜45km北あたりにかけて走る北部断層でも最大で3%と判定された。家を建てる際にも耐震性を重視した設計にし、地震保険にもしっかり加入している私としては、なんとなくほっとした。ただつい昨日、地震保険料を5年分前払いしたのがちょっと惜しいような気もする…。