百万遍「ろぉじ」の味玉つけ麺

そんな彼に感化されたわけではないが、久しぶりに新しい店に行ってみたのでレビューをば。
百万遍交差点より少し西、鞠小路を100mほど北に上がったところにある、「つけ麺専問店 ろぉじ」。たぶん専門店だと思うのだが、店の前の看板にはこう書いてあった。この店舗、もともとは、私もよく通った寿司屋「とみ寿司」だった。私が吾妻の地に下っていた1年の間に閉店してしまったらしく、その建物をそのまま利用して開店したのがこの「ろぉじ」だ。高倉二条にある「高倉二条」の2号店というので、お昼休みに行ってみることにした。
店の前に立つと、以前の寿司屋そのままの外観。もちろん、看板などは掛け替えてあるが、知らない人が見るとここがつけ麺専門店とは思わないだろう。寿司屋のカウンターをそのまま活かした店内は、壁やカウンターを仕上げ直した程度で、酢飯の香りが漂っても不思議ではないほどに和風の雰囲気である。化学調味料を使わず、魚介のダシを使ったスープによくマッチしている。本店にあたる高倉二条も、和風の外観・店内だった。
入ったときはちょうど満席。12時過ぎという時刻からすれば、むしろ空いていると言ってもいい。一人で切り盛りするためか、食券券売機が設置されている。麺は200g, 300g, 400gから選べ、値段はすべて680円。「同じ値段なら一番多いものを」…と迷わず言えたのは3年前まで。無難に300gを選択し、出てきたのはなんとステンレスの平底ボウル。ちょっと洒落た焼き物で出てくるのかと思いきや、無機質に輝くボウルである。これはどうしたことかと思ったら、冷水でしめた麺を熱いつけ汁にひたして食べるつけ麺の性質上、どうしても冷めてしまうスープを客がカウンターの電熱器(たぶん無印のIH)で温めるためらしい。 …が、そうして温めている客は誰もいなかった。
やや太目の麺で断面は長方形、素材はたぶん高倉二条と同じ全粒粉。でも少し色が薄かったように見えたのは、店が多少明るかったからかな?もっちりではなくプチンとした弾力。うまいです。しかも、意外と腹持ちがいい。スープは豚骨魚介に醤油。鰹と鯖は間違いない。あとは昆布とイリコかな?魚介系のダシがかなり効いているので、苦手な人はいるかもしれない。