100mの究極の記録は

産経新聞の記事(こちら)によると、8秒台は夢の記録で、現実には9秒6あたりが限界だろう、という。以下抜粋。

 早稲田大学人間科学学術院の鈴木秀次教授は、過去の記録の伸びを基に計算すると、スパイクやトラック素材に技術革新が起き、画期的なトレーニング方法が誕生すれば、2050年に「9秒55」まで記録が伸びると予想する。走者の条件として

  1. 瞬発力が高い速筋の割合が多い
  2. 空気抵抗を受けない小柄な体格
  3. 動物的本能で無心で走る

−の3点を挙げる。(1)と(2)は遺伝的要素が強く、選手の登場を待つしかないが(3)は改善の余地があるという。
(中略)
 一方、明海大学の岡野進教授は、これまで最大とされるカール・ルイスストライド230センチと日本人選手の1秒間4.7歩という速いピッチの両方を持つ「超人」が現れたと仮定して、9秒25という数値をはじき出したうえで、最近の記録の推移を考慮して「9秒60〜65が限界だろう」と推測する。
(中略)
 鈴木教授の計算では、技術革新が起き続けるとすれば、2360年以降に8秒99が出ることになるが、果たして人類が8秒台で百メートルを走る日はやって来るのだろうか。鈴木教授は「種が変わるなど地殻変動が起きないか限り無理」と言い切る。人類は、過去に10秒の壁を乗り越え、不可能だとも言われた薬物を使用のベン・ジョンソンの記録9秒79も塗り替えてきたのだが…。

はてさて。世界陸上を前にして何とかして盛り上げようという雰囲気が伝わってきた。以前見たこのような記事と比べ、非常に現実味があり、興味深い。…ちなみにこの記事、私がでっち上げたものではないことは、Googleで「2156年 8秒079」と検索すれば分かる。オックスフォード大の先生が職を失わなかったか、少しだけ心配だ。

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2007/8/22 12:58追記
ここに、8秒079関連のasahi.com記事本文およびグラフを発見(該当箇所は8ページめ/全17ページ)。いま見てもすさまじい予測だ。