帝京と広陵

どっちも佐賀北高校を圧倒していたはずだ。ニュースや「熱闘甲子園」でしか見ていないが、私にはそう思える。なのになぜ、佐賀北に負けたのだろう。特待生問題が未解決の中、公立高校の優勝は高野連としては非常に喜ばしいことだが、相手チームがそんなことで遠慮するわけがないし、ひどいミスジャッジがあったとも聞かない。第一、決勝の8回裏に逆転満塁本塁打などと、どんなお膳立てをされても打てるものではない。つまり(当たり前のことだが)実力で勝利をつかんだわけである。
評論家ぶって言えば、「帝京は詰めが甘かった」「佐賀北はワンチャンスをものにした」「最後まであきらめなかった」なんてことになるんだろうが、そんな言葉で表現しきれるもんじゃない。どんな言葉でも説明できるもんじゃない。
やっぱり甲子園には魔物がいるのだ。
しかし、佐賀北から見ればその魔物はまぎれもなく勝利の女神だから…甲子園には魔女が棲んでいるんだな。