センター試験

京都大学で受験された受験生たち、雪が降らなくてよかったね。東京のみなさん、お疲れ様でした…。
さて英語のリスニングで不具合が出たらしい。436人だっけ?そう聞けば多いように思えるけれど、受験生は全部で50万人近い。そう考えると、故障率は0.1%にも満たないわけである。自分は当事者ではないので好き勝手言ってしまうが、初めての試みとしては十分すぎるくらいなのではないか?たとえば、センターは5教科6科目受けたとして800点満点だが、そのうち1問に出題ミスがあったとして、それがたまたま配点が1点だったとしても、全体に対する不具合の率は0.125%である。
リスニングを行うと決定してから実施されるまでの期間が短い、性急だとの批判もあろうが、あと1年かけたらいいのだろうか?動きが遅いと批判するのではないか?
そもそも、リスニングをするならばまず大きく分けて2通りの選択肢がある。

  1. 教室にスピーカーを設置し、それを全員が聞く
  2. 全員がイヤホンを装着する

前者だと、教室の後ろの方に座っている受験生が明らかに不利であり、その割合は0.1%なんてものではない。
後者の場合をさらに分類してみると、

  1. FM受信機を配布し、小規模な発信器で電波を飛ばす
  2. テープやMDといったものを配布する
  3. 今回実施されたICレコーダー

FMの場合、発信器が1台壊れてしまえばそれで大ダメージであること、また電波の受信状況がよいかどうか分からないこと、何よりも受験生以外が受信できてしまうためカンニングが成立する危険があることが問題である。
テープやMDも、故障がないとは言い切れないし、巻き戻しや停止ができないプレイヤーは結局のところ特注となり、ローコストとも言えないだろう。
批判するのは結構だが、有効な代案もなしにそれをするのは無責任である。受験英語が実用的でないという批判に前向きに取り組んだのがこのリスニング導入。不具合に当たってしまった受験生たちには可哀想と言うほかないが、かくいう私もカリキュラム変更の初年度であった。こればかりは生まれ年を呪うしかない。