見てられない

今日の昼休み、テレビを見ているとなにやらドキュメンタリーが放送されてた。どうやら僻地で郵便配達を頑張っているおじさんの話。
何chかわからんけど、見てられなかったねぇ…
郵便配達事業を民営化すると、僻地の配達が滞ったり、料金が均一でなくなったり、また今までより料金が高くなったりするんじゃないか…というようなことを危惧している人はやっぱりいると思う。今までの日本にはそんなシステムはなかったわけだし、民営化というと利潤追求というイメージがついてくるので、不安になる気持ちは分からないでもない。
そういう不安な気持ちを抱いている人に必要なのは緻密なデータに基づいた試算であったり、他国ですでに運営されている民営郵便事業についての正確な情報であって、感情を誘導するような物語ではない。毎日山道を歩いてペンションに手紙を届けるおじさんがいるとか、ラブレターを届けてもらったバイトの青年に「おじさんの郵便配達は?」と聞いたら「有り難いですね」と答えたとか、どーでもよい。アスファルト舗装がしてあって中央線まで引かれている道路を歩いて登る必要性などないし、手紙を届けてくれて「いや別にいなくてもいいっすけど」なんて言う人間はいない。実際にそのような表現はしていなかったが、まるで民営化になるとこのような温かいサービスがなくなると思わせようとしているような映像だった。
今の郵便事業は赤字なのか?いや、263億の利益が出ているようだ(郵政公社のサイトに虚偽がなければ)。民営化すれば収益性が上がるというのはあまりに短絡的な考えだが、国や公団、公社の事業が効率的で無駄がないと思っている人は少なかろう。その非効率なやり方でも十分利益が出ているのだから、民営化しても特に僻地をカットしたりする必要などないはずだ。国鉄がJRになった時はトータルに見て赤字だったために、地方のローカル線を廃線にした。しかし今回は違う。郵便事業はトータルで黒字であり、地方を斬り捨てる必要はないのである。
ちなみに私は郵便の民営化などどうでもいい。収益が上がっているということは逆に言えば民営化する必要もないと言えるわけだから。そして郵貯簡保についてはあまりお世話にもなっておらず、調べてみたこともなく、現時点では意見を述べられる状態ではない。政府が郵政民営化を進めたいのであれば、こんな私のような無知な人間に判断材料を与えることがまず重要な仕事になるのではないだろうか。