オレたちは弱い!

名前はまるで三国志に出てくる南蛮武将(by 江東の燕くん) のサッカー日本代表闘莉王が、

日本はW杯出場32チームの中で、はっきり言うと弱い。そういうことを理解して倍ぐらい頑張らないといけない

と発言したらしい。南蛮武将はたいてい武力バカで孔明に軽くひねられるために登場するものだが、彼が言っていることは半分正しい。FIFAランクとかいう数字を見ても、明らかに弱い。ただ残りの半分「倍くらい頑張る」という部分は、残念ながら物足りない。必要なのは頑張りではなく工夫だろう。
日本代表チームの試合ぶりを見ていていつも思うのは(っていうほど頻繁に見ているわけではないけど)、「勝つ」ことを目標としていないのではないか、ということ。綺麗なサッカー、美しいサッカー、たとえばブラジルのようなとか、フランスのようなとか、強者のマネをしても絶対に強者には勝てない。勝ちたいなら、弱者の戦術―たとえばカウンター狙いの戦術―をもっと磨くはずだと私は思う。
格上と戦うときには、ロースコアの展開に持ち込む。これは得点の多さを競うタイプの球技において鉄則だと思う。そしてそのためには、相手に自由にやらせてはいけない。自分がやりたいことをやろうとするのではなく、相手がやりたいことをできないようにすることが大事だ。相手がやりたいようにやったら3点取られる。でも4点なんて取れっこない。相手にストレスをかけて1点に抑えれば、2点で済む。今の日本サッカーの場合、現実には「0点に抑えて1点取る」しか、勝ち目はないだろう。ただひたすらに我慢を重ねて、相手のミスを待つしかない。もしそのスタイルが卑怯だとして受け入れられないなら、今後も予選リーグ敗退を積み重ねるだけだ。
まずは監督、コーチ、選手全員に「野村ノート」を読んでもらおう。