真っ赤なお鼻の…

トナカイさんがそりを引くのはかまわんが、真っ赤な顔で車に乗るのはいかん。
二十ン年前の同級生が飲酒運転で死亡事故を起こしたらしい。そんなニュースが神戸新聞に載っていたよと、実家の父が教えてくれた。
当時の同級生でうちの父が名前を覚えているなんて、片手の指で足りるほどしかいない。私は今でも彼の電話番号を覚えている。それほど仲が良かった男がこんな事故を起こすとは。
もし同級生が被害者の側であれば、飛んで帰って線香の一本もあげようと思うが、加害者となると接見に行く気にはならない。まぁ10年会っていない男が接見に訪れたとなれば、その報せの広まり具合から事の重大さに気づくかも知れないが、後の祭りである。
飲酒運転の厳罰化は留まるところを知らないが、仮に罰金が500万円になっても根絶することはできないだろう。なぜなら悪質運転者は見つかる確率を限りなくゼロに近いと考えるので、支払う金額も限りなくゼロに近くなるとはじき出すからだ。もしも取り締まりによって飲酒運転を根絶しようとするならば、金額ではなく見つかる確率のほうを高める必要がある。だがそれでも100%にはできないので、懲りない人間は懲りないかもしれない。飲酒者や免許停止・取消を受けた者が物理的に運転できないようにするための仕組みが早く実用化・義務化されることを望む。