もみじマークが不評らしい

警察庁は、高齢運転者標識(通称:もみじマーク)のデザインの変更も含めて検討しているんだそうだ。「高齢のドライバーが誇りを持って付けたくなる」マークを、ということらしい。
無意味だ。それはデザインの問題ではない。
初心運転者標識、いわゆる若葉マークにしたって、「ヘタクソマーク」なんて言われてる。あれを、仕方なしに付けてる人はいても、誇りを持って付けてる人なんて、多分ただの一人もいない。第一、「私は高齢者です」という標識なんて、その時点で付けたい人は少ないだろう。自分の老いを認めたくない人の方が多いのだから。若さ故の過ちというものも認めたくないだろうが、若葉マークは時が経てば外すことができる。しかしいったん高齢運転者になってしまった人は、映画のように数奇な人生を歩まない限り、若返ることはない。これからずっとこのマークを付けなければならないというそれだけで、気分が暗くなってしまうのではないか。
「現デザインはもみじよりも枯れ葉を連想させる」というのも、それは高齢運転者を疎ましく思う、一般運転者の気持ちの問題である。実際、反射速度が鈍るなどして危険を生む可能性が高まっているのだから仕方ないかもしれない*1が、それをせめて「ちっ、もみじマークじゃ仕方ないか」と思えるようになるかどうかと、デザインの出来不出来は関係がない。
まぁ、製造コストには目をつぶって、ちゃんとカエデの葉をかたどったものにすれば、紅葉に見えるようにはなるだろうが、そんなことよりも私のような心優しいドライバーを一人でも多くすることが大事だろう。

*1:そもそもこんなマークを付けることになったのは、一般運転者と同じ扱いをすると危険な場合があるという考えが前提