一澤と信三郎

観光客に大人気の京都ブランド「一澤帆布」の相続を巡る裁判の判決が最高裁で下され、三男の信三郎氏側が勝訴したらしい。
長男側が遺言書を偽造したとか何とかで、たしか信三郎氏の敗訴が確定したはずでは…と思って調べてみたら、

  • 信三郎氏が提訴→2004年9月に最高裁で敗訴確定
  • 信三郎氏の妻が提訴→2009年6月23日に勝訴確定

妻は前回原告となっておらず、一事不再理には当たらないらしい。訴えにより得られる利益が異なるからだろうか。それでも訴えの内容は基本的に同じなわけだから、前回とは逆の内容の判決が出たということは、何か新しい証拠でも出てきたってこと?
真相は分からないし、そこを深く調べようとも思わないけれど、信三郎氏はずっと家業を手伝ってきたこと、職人たちがみな信三郎氏に従って新しい会社を立ち上げたこと、素材である帆布の仕入れ先が信三郎氏側にのみ取引を続けていることというのは客観的な事実らしい。一澤帆布という会社や屋号を法的に引き継いだのが長男であったとしても、歴史を引き継いだのは信三郎氏の方だと私は思うのだが…いまの一澤帆布に群がっている人たちはどんな目でものごとを見ているんだろう?