有名人らしい

私は某国立大学法人の某学部で経理を担当しているのだが、今日はある研究室からの派遣職員を雇いたいとの要望を受け、研究室の秘書さんと、派遣会社の営業さん、そして私の3人で話をすることになった。
午前中に来るはずだったのが、予定がずれ込んでしまい、来週月曜日でもいいかとのこと。いいよと言ったあとしばらくしてまた連絡があり、今日の午後に伺います、と。たしか先日も来る予定だったのがキャンセルになったんじゃなかったかな、どんなスケジュール管理やねんとも思いつつ、まぁどこも忙しいし、そんなことに目くじらを立てても仕方がないと瀬戸内海くらいの広い心(ちょっと微妙)で許してあげた。
で、午後になって、秘書さんと営業さんが連れだってやって来た。派遣の営業さんってだいたい若い。まぁ、試薬やら機器の納入に来る営業さんも若いので、営業で外回りに行くという人種がみな若いのかも知れない。そんなことを思いながら名刺を交換し、相手の名刺に視線を落とした瞬間に

営業さん淳心のW田さんですよね?」

との声が。こんなところで母校の名を聞くとは?顔を上げると、うーん、憶えているようないないような、でも見たことはあるかも知れない顔。でも高校時代の後輩なのは間違いないと確信したので、

W田「いくつ下やったっけ?」
営業さん「いっこ下です」

あー、そういえばこの派遣会社に一人後輩が働いてるって聞いたことあるなぁ。秘書さんに何年ぶりなんですか、と聞かれたけど、高校時代にも特につきあいがあったわけでもない。

W田「私、有名人だったんすよ」
営業さん「ええ、ほんとに有名人でした」
秘書さん「そうですか、各研究室の秘書の間でも有名なんです」

んっ?…そんな話は聞いてない。いったい何の故あって有名だというのだ。さっぱりわからない。ちなみに研究室の秘書さんはみな女性だが、20代から70代まで幅広い年代にわたっていることと、今回来られた方も母くらいの年齢であること、そして私はおばさんウケがとてもいいを申し添えておく。