決まり手は?

福田総理は首相の座をうっちゃってしまったけれども、内閣を改造したばかりなだけに肩透かしという感もぬぐいきれない。中央官庁としては本当にいい迷惑である。大臣が替わるたびに、今までの政策の説明を一からやり直さなければならないし、大臣によって方針が違ったりするしね。職員総出で大臣を送り出したりするのよ。なにもしてないうちに。民間企業で社長がこんなにコロコロ替わったりするかね?
さて、これは単なる前振りで、角界が大揺れやね。潔白を証明するためとして抜き打ち調査をした、とここまでは非常にいいことで、評価されるべき。大相撲は、まだプロ野球でも取り入れてないビデオ判定を取り入れてるし、たまには先進的なこともする。だけど、日本で唯一WADA(世界反ドーピング機構)に公認されているところの検査結果を信用しないなんて、せっかくのビデオ判定に物言いをつけているようなものだ。腰砕けもいいところ。
もっと広い範囲に網打ちして薬物違反者を割り出し、科学的な証拠を浴びせ倒して追放し、二度と土俵に呼び戻してはならない、と強い姿勢で臨むべきだね。
でも相撲協会の人たちに、そんな合理的な思考を求めるほうが難しいのかもしれない。最近は曲がりなりにも大学を出ている力士が増えているけれど、昔は中学の頃から弟子入り*1北の湖は中学1年の時に相撲部屋に弟子入りし、14歳になる前に初土俵を踏んでいる。高等小学校卒でも首相になった人はいるから、高校や大学に通えばいいというもんではないけど、ずーっと相撲に明け暮れていた人にこの難局を乗り切るのは難しいんじゃなかろうか。ここは一発理事長のクビを素首落としでバッサリと斬って、外部有識者の声も聞いて運営するスタイルにしないといかんかもしれんね。
といっても横審はなぁ…内舘のバァさんがまたワケ分からんこと言うてたしね。「簡易検査で5回クロなんだから、精密検査の結果にかかわらず処分すべき」って、アンタそれは推定無罪の原則に反するでしょうが。シロが出るまで再検査というのはもちろん論外やけどさ。企業なんかでは起訴されたら解雇ってことがあるけど、それは結審まで時間がかかりすぎるから仕方なくって部分もあるんだろう。今回はもう二、三日で出るんやから、WADA公認の検査機関を信頼したらよろしいやん。
ま、その二、三日が経って無事に(?)精密検査でもしっかりクロと出たけども、どこまで無駄なあがきをするのかね。どうにも切り返しのしようがなさそうだし、さっさと土俵を去って欲しいところ。そのあとは錦戸親方(もと関脇水戸泉)に頼んで盛大に塩をまいてもらおう。

*1:後に文部省からの通達を受け、中学卒業後でないと入門できなくなった。低年齢化が進む芸能界にも同様の指導が必要だと思うんだけどねぇ