後先を考えない

秋葉原での事件に感化されてか、ネットなどに愚かな書き込みをした人がバシバシ捕まっている。彼らはネットの匿名性が完全なものだと勘違いしているのだろうか、それとも事の重大さが分かってないだけなのだろうか、とても不思議だったんだけれども、単に後先を考えずに行動しているだけなんだろうな、と思わせてくれるニュースがあった。
フィレンツェ世界遺産に、「2008年2月18日」「岐女短」と日時、所属を明らかにしつつ自分たちの名前を油性マジックで落書き…。しかもハートマークやキラキラマーク(?)つきのアホ丸出しな感じで。市立だからか厳重注意で済んでいるけど、経営難に苦しむ私学だったら学校のイメージを大きく損ねたとして退学でもおかしくない。
イタリア人には読めなくても、自分らと同じように日本人がたくさん来る=バレる、ということが分からないのだろうか。
それとも落書き自体が悪い事じゃないと思ってるのだろうか。
彼女の反省文には「歴史を理解していなかった」ためだと書いてあり、「気分が高揚してやってしまった」と言う。たぶん彼女にとっては「記念に落書き」という行為は普通なんだろう。たまたま文化遺産だから怒られたわけだけれども、たとえば展望台の手すりであったり、壁であったり、そういったところへの落書きはやってもいい、というか、もしかしたらやって当たり前なのかもしれない。彼女の名前と相合い傘が刻まれた場所は岐阜県内、あるいは名古屋にきっとあると思う。
姫路城を心から愛する私としては、文化財に落書きをするなど思いもよらない愚挙なのだが、そこが文化財であるか否かを問わず、そもそも自分の所有物以外のものに落書きをしてはいかん、傷をつけてはいかんという当たり前のことがなぜ分からんのだろう。親の顔が見たい。