ひどい対策だ

日本の法令や規則は、とても守ってられないほど厳しいものを文書として制定し、実態に合わせて緩和し運用する性質があると言われている。わかりやすい例では原付の30km/h制限だが、45km/h以下で走っていれば捕まることはまずない。というか警察官に直接言われたことがある。せめて45km/h以下で走りなさいと。
厳しい規則を制定することで対外的な説明の根拠にしようとしているんだろうか。イージス艦の事故について、海上自衛隊が示した対策は、何とも可哀相なものである。毎日新聞より。

<海自>当直の仮眠廃止試行 イージス艦事故再発防止で

 イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故から19日で1カ月。事故の教訓として、海上自衛隊(制服組)と内局(背広組)双方で、当直時の仮眠を廃止する措置が試行的に始まっている。しかしこの再発防止策には、防衛省内から精神主義でなく、合理的な対応をすべきでは」との異論も出ている。
 事故では、当直体制だった防衛省内の大臣への報告が、通達で定めた1時間以内とならず問題になった。
 吉川栄治・海上幕僚長は18日の会見で、海上幕僚監部や各地方総監部などの主な陸上部署で当直長の階級を一佐に上げ、人員も増員。さらに数時間あった仮眠時間も廃止する措置を3月上旬から始めたと説明した。情報伝達訓練を17日に抜き打ちで実施しており、今後も随時行うとした。
 吉川氏は「当直員の交代の際は、自分の役目をしっかり確認するよう指導する」としたうえで、仮眠の廃止については「隊員のマインドを変えたい」と強調する。
 一方、統合幕僚監部での背広組の当直員も制服組同様、仮眠禁止になった。週末に限り課長級を含む幹部職員も当直に入っている。
 今回の対応に、省内の戸惑いは少なくない。ある防衛省幹部は「大臣への報告の遅れと仮眠が関係したという話は全然ないのに」と首をかしげている。

この体制が守られれば、今までよりも飛躍的に厳しい監視体制、迅速な連絡体制が取れることは疑いないが…いくら何でも可哀相だな。