「あなたが落としたのは…」

金の斧ですか、銀の斧ですか?

泉に斧を落とした木こりに対し、泉の精霊がこう告げる…そんな寓話があったと思う。まぁ、どうやったら斧が泉に落ちるのかとか、木こりは単純に金や銀の値打ちを知らないだけなんじゃないかとか、正直に答えたからって金銀の斧をあげたりしたら世の中から正直者が一人減ってしまうんじゃないかとかツッコミどころは満載のように感じるが、今日の本題はそんなことではないのだ。
金曜日の晩ご飯はマクドだった。ビッグマックが200円というのと、てりやき用のポークパティを使ったマックポークとやらが100円で出たというので、それにシェイクを付けて400円の晩ご飯を堪能したのだ。が。マクドに傘を忘れてしまったことに、自宅の最寄り駅で気がついた。マクドは東山三条。現在地は堅田駅。取りに帰る元気はない。仕方なく、ネットで電話番号を調べ、問い合わせた。

わ「すいません、傘を忘れてしまったのですが…柄がアルミで、本体は紺色です」
男性店員(以下マク男)「少々お待ちくださいませ…。バーバリーの傘でしょうか?」

私の傘は天下のノーブランド無印良品だ。この店員は泉の精霊に違いない。

わ「いえ、無印です…」
マク男「そうですか。ちょっと見あたりませんので、また見つかりましたらご連絡させていただきます」

雨も降ってないし、だれが持って帰るねん…と思っていたら閉店時間直後に電話がかかってきて、見つかったとのこと。月曜日の出勤ついでに取りに行くと言って、電話を切った。

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そして月曜日の朝。地下鉄の駅を出てマクドに向かった。

わ「すみません、金曜日に忘れた傘を取りに来たのですが」
女性店員(以下マク子)「はい、どのような傘でしょうか?」
わ「本体は紺色で、持ち手がアルミの傘です」
マク子「バーバリーの傘ですか?」

姿を変え、声を変えてまた現れたのか泉の精霊。

わ「いえ、無印です」
マク子「かしこまりました、見て参りますので少々お待ちください。(店員に)ドリンクお出しして

なんと!!わだすんはおすきなドリンク(S)をてにいれた!
謂われもなくサービスしていただいたオレンジジュースを飲み終えた頃、泉の精霊が私の傘を持ってきてくれた。

マク子「またご利用くださいませ」