ハニカミ王子とか

石川君が史上最年少のプロツアー優勝者というのは事実だし、さわやかな笑顔に好感の持てる15歳だというのも事実だけれども、ゴルフのゴの字も知らず「フェアウエーってどこですか」ってな人間がゴルフ場に詰めかけるような事態ははなはだ遺憾だ。テレビに踊らされるおバカさんがものすごく増えているこの現代日本、それをあおるだけあおって責任は取らないマスコミ、本当に何とかならないか。早稲田の斎藤君ファンにしてもそうだけど、深層や本質にはまるっきり興味がないんだろうな。
かつてうちの部にマネージャー希望として来た子がいた。ちょうどイチローオリックスで不動の一番打者だった頃で、野球が好きです、よく観戦しに行きます、好きな選手はイチローですと言っていた彼女、おそらく今ハンカチ王子やハニカミ王子にキャーキャー言ってる人たちと同じ層に位置するんだと思うが、「ストライクいくつで三振なんですか」と聞いてきた。マナーやルールについて全く知らないくせにとりあえず行ってみようという心理は全く理解できない。何度か行ってみてもマナーやルールに興味を持たないというのも理解できない。エサがあればそっちに行ってみる、オスがいればそっちに寄ってみる、動物の本能的行動に近いと思えてならないが、それについては動物心理学のプロに意見を求めたいところだ。
突然巻き起こったフィーバーではあるが、「これでゴルフファンが増えてくれれば」というゴルフ協会の願いはむなしく散ってしまうことだろう。少なくとも、ゴルフ協会の考える「ゴルフファン」と、自称「ゴルフファン」の隔たりはあまりにも大きい。