残業手当の率が変わる?

Yahoo!ニュースより。

残業の抑制に「割増賃金」最低基準を引き上げへ

 政府は10日、一定時間以上の残業に対する割増賃金の最低基準を引き上げる方針を固めた。現行の25%を40%程度にすることを検討している。
 賃金の増加が残業の抑制につながり、労働条件の改善となることを狙っている。早ければ、来年の通常国会労働基準法改正案を提出する考えだ。
 同法は、「1日8時間または週40時間を超えた労働」を残業とし、通常勤務より少なくとも25%割り増しした賃金を支払うよう規定している。しかし、米国では50%の割増賃金を義務づけており、欧米より低い割増率については、「企業が安易に残業を命じる状況を招き、過労死がなくならない原因ともなっている」と見直しを求める声が出ている。

ふむ。趣旨は分かるんだが、現状ではその25%の割増賃金さえ支払われないサービス残業が横行しているんじゃなかったか?それを40%にしたところで、サービス残業が更に増えてしまうだけのことだと思うんだが。結局労働者の手元に入る金額は変わらず、残業時間も減らないような気がする。黙々と上の言うことに従い、文句は陰でしか言えない日本社会には大して意味のある施策とは思えないな。「企業が安易に残業を命じる」のは、残業手当を満額支払うつもりが最初からないからではないのか?やるべき事はサービス残業の撲滅である。でも会社が傾いたら困るから内部告発もあまり出ない。手詰まりやな。第一、予算の枠で超過勤務手当の上限を縛っている(らしい)政府が何を言っても説得力のかけらもない。先ず隗より始めよ。
…つっても、公務員に対して残業手当を本当にきっちり支払ったら、だらだらと職場に残り続ける人間が更に増えて民間からの批判を浴びるかもしれないな。家庭よりも仕事の方に価値が置かれているからそうなるのかな。欧米では家庭や自分のオフが大事だという気持ちがあるから、残業手当がもらえることよりさっさと退出することを優先する、よって無駄に残業手当が支払われることは少ない、のかもしれん。「遅くまでご苦労様」も嬉しい言葉ではあろうが、「早く帰ってきてくれてありがとう、ダーリン♪」が広まれば、意識も変わるのかな。「亭主元気で留守がいい」ってのはちょっと古いけど、亭主が家に帰りたくない雰囲気ってのもサービス残業が減らない一因かも知れない。
居残る時間をできる限り削減することと、居残った時間にはきっちり賃金を支払うということを両立させるには、必要がなくなったらさっさと帰ることが許されるorさっさと帰らなければならない雰囲気がないといかんな。上司が残ってるからとかそういう訳の分からん理由で職場に残るのはホンマ無意味。仕事を効率的に終わらせようという意欲も鈍る。自分だけ先に終わったって、サボってるようにしか見えへんからなぁ。どこかの提督の言葉を借りると、私はなるべく楽をして結果を出したいのだが、世の中では苦労している人ほど評価されるものさ、ってとこか…
てなわけで、頼むで厚生労働省