WBC 日本、韓国に連敗
多くの人が思っているであろう、以下のことについて一言。
これは、おそらく正しい評価だろうと思う。だが、今回問題になっているのは、プロ野球リーグ全体のレベルの比較ではない。そこから選出され、実際に戦ったメンバー同士の比較をする必要があるのだ。
全盛期を過ぎたとはいえ、メジャーで勝ち星を重ねてきたパク・チャンホ。同じくメジャーでプレーしている、下手投げの速球派キム・ビョンヒョン。シドニー五輪で日本に苦杯を飲ませたメッツ（元オリックス）のク・デソン。こういった投手がそれぞれのパフォーマンスをきっちりと発揮すれば、そう易々と点が取れるものではない。
それに加え、好成績を収めれば兵役免除が得られる…これはもちろん、選手のモチベーションを引き上げるためだが、視点を変えればたかが野球の大会に兵役免除を持ち出してくるという国全体のバックアップ体制が見えてくる。
日本が韓国より優れているとしても、その中の足並みが揃わず、完璧な布陣を整えることができなかった日本に対し、おそらくこれ以上ない選手を揃えてきた韓国。といっても、正直、連敗するとは思っていなかった。日本は韓国に二度、米国に一度負けているわけだが、その3試合が全て終盤の失点による1点差負け。エラーが絡んだり、誤審があったりと、投手陣を責めるのは少々酷。やはり気になるとしたら攻撃陣の固さ。今年の日本シリーズのロッテように、もっとのびのびとプレーして欲しかった。日の丸を背負って戦うということの重圧は私などには計り知ることができないが、どーも大事にいきすぎてちぐはぐになったような、そんな感じがする。大砲と呼べる打者は松中くらい。多村や岩村、福留に小笠原は中距離打者の域から出ていない。結果として本塁打を何本打ったかということより、相手投手がどれくらい警戒していたかとみると、要注意打者はイチローと松中くらいだったのではないだろうか。ここに井口、城島、なにより松井がいれば…と、1億人が思っているに違いない。
あるいは、新庄なんかがいてもよかったかも知れない。何よりチームが明るくなる。王監督は「悲壮な決意」という言葉が似合いそうな感じがする。ちょっとムードが重苦しかったよなぁ…
ここでメキシコがアメリカに勝って日本が準決勝に進出しても、何かもうどーでもいい感じがする。でもアメリカも、一次リーグでメキシコに負け、二次リーグでは日本に疑惑の勝利、韓国に負け…第2回WBCの開催すら危ぶまれる事態である。
