祇園「ひいき」の美しき品々

祇園の交差点にある青色濃きローソンから南へ下り(坂を上ることになるので表現は紛らわしいが)、二本目を西に入る*1。その道が南へ折れるあたりに、「ひいき」はある。
引き戸を開けると、どことなくジャイアンツの木佐貫に似てるような気がする大将が迎えてくれた。そしていきなり「YOU-1、さっき帰ったで」と軽いジャブを打ってきた。お茶目な人だ。しかし料理は本格派。「祇園で和食」という贅沢を、比較的お手ごろな価格で堪能できるよい店である。そんなひいきで出して頂いたものは以下の通り。

  • 付き出し
  • お造り盛り合わせ(鯛、シマアジ、明石蛸、イカ
  • 天ぷら盛り合わせ(小鮎、明石蛸、レンコン、サツマイモ)
  • えび芋あんかけ
  • 茶碗蒸しの冷製
  • ホタルイカの酢みそ和え
  • せせり塩焼き
  • のどぐろの煮付け
  • 里芋ゆずコロッケ
  • じゃがいものガレッタ
  • 蕪蒸し

いずれも間違いなく美味やってんけど、特に美味いと感じたのは、明石蛸、のどぐろの煮付け、蕪蒸し。里芋ゆずコロッケも秀逸。
蛸って火を通すとぎゅっと固くなる。その引き締まった食感は確かに好きなんだけれども、ここの明石蛸の天ぷらはただ締ってるだけじゃなくって、何ちゅうかこう瑞々しさというか、ぷるんとした感触。何なんやろ?
のどぐろの煮付けはとっても柔らかい味付け。身が柔らかいのはもちろん、飲み干してしまいたくなるくらい優しい味の煮汁にちょっと感動。
ちょいと変わり種かなと思わされる、里芋ゆずコロッケ。男爵で作るコロッケはホクホクしてるところ、里芋特有の粘りがコクとなって感じられる。そこにふわっとゆずの香り。これはコロッケやけど、和食。柚子って何でこんなにええ香りなんやろねぇ。
極めつけは蕪蒸し。これ、たまたま今日買ったLeafの特集号に写真が載ってて、たまらず注文。えび芋あんかけのあんもそうだけれど、日本人でよかった〜としみじみ思わされるダシの深み、とろりとした食感にやられてしまった。
美味しく頂いた後、YOU-1に観葉植物をプレゼント。マイナスイオンを放出する優れものだが、品種名は忘れてしまった。最初はサボテンにしようかと思ったけど、持って帰るまでに刺されて失血死しては可哀想だしやめた。

*1:1本目を入ってしまい、随分遠回りをしたのはナイショだ