パワフルな初心者はどうすればいいのか?

ゴルフについての理論書は世の中に山ほど出ている。しかしそれらのほとんどは、おそらく以下の前提で書かれているのではないだろうか?

初心者はフォームがなっておらず、それゆえスイングが不安定かつ遅いが、上級者はフォームが安定し、正確に速いスイングができる

当たり前のような文章であるが、実はこれはウソである。これを本当に真なる文とするには以下のようにしなければならない。

初心者はフォームがなっておらず、それゆえスイングが不安定かつその人の体力の割に遅いが、上級者はフォームが安定し、正確かつその人の体力の割に速いスイングができる

いわゆる一般人に比べれば、私などは1割か2割ほど体力的に上回っている。当然、同じようなフォームでも絶対的なスピードとしては1割か2割速くなる。しかし、理論書などでは以下のような説明がなされていたりするのである。

…プロはこのような打ち方をするが、それはヘッドスピードが速いからできること。
スイングの遅い人は、以下のようなことに取り組んでみよう。
ヘッドスピードが○○m/s以下の人は、避けた方が無難。

スイングの速い初心者を無視しないでくれっ。
さらにこれはゴルフクラブ選びの際にも影響してくる。初心者向けのクラブといえば、芯が広くてミスしにくく、やや軽くて、シャフトが柔らかく、よく飛ぶといった条件を揃えている。上級者向けになるにつれ、ミスを許さず(その分、微妙な調節ができる)、重く、シャフトが硬くなってくる。しかし、しかしだね。クラブ選びの際に注意すべき点として、以下のようなことが指摘されている。

軽いと体を使わない手振りになってしまいやすく、スイングが安定しないので、振り切れる範囲でできるだけ重いものを使おう

これは確かに正しい。フォームの安定もさることながら、同じボールを打つならバットやらクラブは重い方が断然有利なのだ。軽いとボールとの衝突の衝撃で軌道が狂いやすいし、エネルギーの損失も大きいからである。しかし私がこの基準で選ぶと、打ち損じにシビアな上級者向けばっかりになってしまうのだ。そしてもっと致命的なことに、それらはお高いのである…。
誰か、力自慢のためのゴルフ基礎を書いてくれ〜っ!