雨中のOB戦

私は年に2回しか野球をプレーしない。一度は秋のOB対現役及びOB同士の戦い。そしてもう一度が、この東京大学OBとの戦いである。半年に一度しかボールを握らない人間がどれほどのプレーを見せられるかというと、やはり現実は甘くないのであるが、相手も相応に衰えていることと、私のポジションが主に捕手であり、走らなくても済むという点ではなんとかこなせているところだ。ただ、相手に盗塁を試みられると大変であるが…。
ただこのOB戦で、私の主な仕事はプレーではない。OB全員に出場の機会を与え、かつけが人が出ないような配分を考えて実行することである。事前に出場の連絡があったとおりの人数であれば計算も用意なのだが、ドタキャンもいれば前触れもなく現れる者もいる。3イニング任せようと思っても疲れたから代わってくれと言ってきたりする。もうグダグダになってしまいそうなところをなんとか食い止めるのが役目なのだが…そこへきて今年は空模様が怪しい。雨が降る=9回までもたない=前倒しでみんな出せ、ということになり、いつも以上に慌ただしい選手交代になってしまった。もう、勝ち負けなんて二の次である(つまり負けた)。かろうじて全員に出場機会を、たぶん打席も与えることができたと思うのだが、達成感よりもただほっとした、そんな1時間だった。