MVP

Most Valuable Player、つまりもっとも価値のある選手ということで、日本語訳は「最優秀選手」なわけだが、今日のイチローの活躍はまさにそれに値するものだったと思う。しかしこういう大舞台でこういった賞を獲得するには、実力はもちろんだが運や流れといったものも必要だ。なぜなら、打率というものは3割を超えれば上等なのに、その確率通りに3打数1安打の成績では決して賞は取れないからだ。打点にしても、盗塁その他にしても、もちろん投手だって、シーズン平均を大きく上回るような数字が必要。とすると、それはやはり実力以外のものが影響してくるわけだ。
イチローは「3本出ましたね」という問いに対して「出しました」と答えてはいるが、それは打てる球、打つべき球をしっかり捕らえることができたということであって、相手がもっと厳しい球を投げていればそうはならなかった。彼にとって打てる球が来るか来ないかは、運である。メジャー球宴史上初となるランニングホームランにしても、外野手の予測と異なった方向に跳ね返ったのは、やはり運である。まぁ、MLBでは日本の球場に比べていびつな形の球場が多いためか、比較的Inside the park home runは出やすいようだけれども…。
とにかく、イチローがこの日のMVP、もっともブイブイ言わしたプレイヤーであることは疑いない。